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千葉まで、江戸絵画鑑賞に。 [ART]

2011年01月16日
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 久しぶりに、電車で千葉まで出掛けた。この日の目的は、千葉市美術館http://www.ccma-net.jp/index.html)で開催されている「帰ってきた江戸絵画 ニューオリンズ“ギッター・コレクション展”」を観ること。


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 お目当ては、まず第一に伊藤若冲。そして、いつも同じ事ばかり繰り返し書いてすみません(^^ゞ、僕が大好きな江戸琳派の絵師・酒井抱一鈴木其一の作品も同時に展示されている。

 このコレクションのオーナーであるギッターさんはニューオリンズ在住の個人コレクターで、職業は眼科のお医者さま。とは云え、やはり同じ米国人で若冲や江戸絵画の一大コレクションで知られるジャック・プライスさんの様に親の代からの大富豪と云う分けではなく、28歳の頃、1963年から65年まで在日米軍の軍医として福岡に着任し、ごく普通の日本家屋に暮らして陶器などを買い揃えながら、次第に日本の文化芸術に親しむ様になっていったのだそうだ。専門は網膜のレーザー治療で、現在でこそこの分野では全米屈指の権威となられたそうだけど、治療で得た医師としての収入でこつこつと地道に集め続けていたら、いつの間にか、日本の美術専門家さえ唸らせる程の優良コレクションを形成するに至ったそうな。驚くほどの質量を誇るプライス・コレクションと比較してしまえば、さすがにやや小規模ではあるけれど、いやいや、見応えのある大変素晴らしい作品群だった。わざわざ千葉まで来た甲斐が有りました。数年前にアメリカ南部を襲った巨大ハリケーン・カトリーヌの被害を奇跡的に免れた日本の名画たち。本当に無事で良かった!。


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 せっかく千葉まで来たのだから、もう1軒、美術館をハシゴ。電車で千葉みなと駅まで移動して、今度は千葉県立美術館(http://www.chiba-muse.or.jp/ART/)へ。常設展示されている「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」のコレクションを鑑賞。が、こちらは・・・少々地味だったかなぁ。館内は絵画も彫刻展示室も全て一切が写真撮影禁止。外部コレクションを借りての特別展が行われていたわけでもないので、これはちょっと残念だった。彫刻家・船越保武作の、いかにも船越らしい美しい顔立ちをした女性像があって、ポスト・カードも売っていないのだから、せめて写真に収められていたら嬉しかったのに。


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 美術館入り口に建つ銅像に、これは多くの浅井忠関連の作品や資料が見られるに違いない!と更なる期待を膨らませたのに、こちらもやや肩すかしを食らってしまった様な・・・。浅井は佐倉藩藩士・浅井常明の長男として江戸藩邸に生まれ、佐倉の地で育った千葉ゆかりの画家。ここに来れば、きっと色々と・・・と勝手に思い込んでしまっていたのだなぁ。

 それならば、ミュージアム・ショップに千葉県立美術館ならではの浅井忠の図録や研究書籍の類でもあれば・・・と期待したけれど、こちらもナシ[もうやだ~(悲しい顔)]

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 なかなか立派な美術館なれど、大きな展示室はがらんとしていて、作品も人影も共にまばら。僕が居た時間は、日曜日だと云うのに、指折り数えて両手で足りるほどの入場者数。果たして運営は大丈夫なんだろうか?と心配になってしまった。


タグ:美術館

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